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個人再生の申請が通らない場合の対処法

  • 文責:所長 弁護士 秋葉俊孝
  • 最終更新日:2025年11月18日

1 はじめに

個人再生(小規模個人再生)は債権者の同意が必要であるため、再生計画の認可を得られないケースがあります。

また、履行可能性や安定した収入といった個人再生の要件が認められなかったというケースもあります。

清算価値が高いケースでは、ほとんど債務の圧縮ができず、個人再生が不適当というケースもあります。

あるいは、住宅資金特別条項の要件を満たさず、個人再生では住居を残せないため個人再生を断念するというケースもあります。

個人再生の申請が通らないケースの対処法について解説していきます。

2 個人再生をやり直す

個人再生の要件が充足されないと判断されたようなケースでは、要件が充足したことを確認の上、改めて申立をする可能性は残されています。

また、債権者の反対により再生計画の認可が得られなかったケースであれば、債権者に反対する機会のない給与所得者再生に切り替えて申立をするという手段もあります。

念のため、改めて個人再生をする余地がないかは検討する価値があると言えます。

3 任意整理を検討する

特に住宅を残したい方や財産を処分したくない方であれば、破産を避け、任意整理できるか検討することもできます。

特に清算価値が高くついてしまったようなケースや住宅資金特別条項が利用できないケースでは検討する余地があります。

トータルの債務額が大きくとも、任意整理のメリットのある業者が見極めて個別に対応することで解決に至るケースはあります。

4 破産を検討する

任意整理ができない場合は、最終手段として破産を検討しなくてはなりません。

個人再生を選択される方の中には、破産の免責不許可事由があることを心配して破産を回避された方、収入がしっかりあるから破産を回避したいと希望された方も少なくありません。

そういった方は個人再生が無理であれば、リスクを検討したうえ、破産に切り替えることを積極的に検討する価値があります。

もちろん破産の要件は満たす必要がありますし、財産があれば処分せざるを得ない可能性が高いです。

そのため、最終的にはメリットとデメリットを比べて決断することになります。

5 おわりに

個人再生の申請が通らない場合の対処法について検討してきました。

確かに個人再生が通らない場合は困難な状況に立たされることが少なくありません。

それでも他の手段を検討する余地はありますので、諦めずに弁護士と対応を検討することをお勧めします。

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